手作り醤油の火入れと管理について
火入れの工程
準備品:6合深鍋(金属製可)、温度計、あく取り、ボール、水
- 搾った醤油(約5ℓ分)を鍋に入れる。
- 弱火にかけ、鍋が熱くなってから30分以上かけて55度まで温度をゆっくり上げていく。
- 55度になったら強火にし、土鍋の場合は85度、金属製の鍋の場合は88度まで上げて火を消す。
- アクが浮いてくるのでボールに水を張りアク取りでアクを取りのぞく。
- 粗熱が取れたら仕込をした容器に移し、寒冷紗をかけ、冷暗所に置き動かさない事。
- その後、上澄みをおタマで静かに汲み上げ、一升瓶など口の細い容器に移して保管。底にたまったオリは入れないように!
- 蓋は通気性の良い和紙などを丸めて栓をする。ペットボトルの場合は蓋を緩めておく方がいい。
- お醤油を使い始める時は、底に沈んだオリの多いものから先に使うこと。
*生醤油(少量お渡しした醤油)は冷蔵庫で保管すれば1年持ちます。
白い酵母が生えてきたら…
白い酵母が浮いてきたら取り除く。コーヒーフィルターで濾すとよい。表面に酵母が厚く出てきたら、醤油のうまみ成分が消えていくので、鍋に入れ強火にかけ、一気に88度まで上げると酵母が落ち着きます。特に温度が上がる4月頃から気をつけて醤油の状態を確認して下さい。夏場は冷蔵庫に保存する事をおすすめします。
搾り粕について
醤油を搾った後の粕は、ふりかけや漬物に活用してください。そのまま畑にすき込めば肥料にもなります。
【ふりかけ】
搾り粕を天日に干して、ミルで細かく粉砕する。胡麻、ワカメ、青のりなど軽く焙煎し、混ぜてふりかけにする。(天日で干した醤油の搾りかすは1年常温で保存可)
【漬物】
醤油を汲み終え、オリの溜まったところに醤油の搾り粕を入れて混ぜ合わせ、熱湯を少し入れてぬか床の柔らかさにする。野菜は縦切りにして塩をつけずに入れ、ぬか漬けの要領で漬ける。10日~2週間つけるとたまり漬けができる。魚介、こんにゃく、豆腐などは小さなタッパで個別に浸けるといい。使い終わった麹は春先には痛んでくるので廃棄してください。