体にいい油とは?
油(脂肪)といえば、以前は「摂り過ぎると太りそう」「体に悪そう」というのが常識でした。
動画でも武藤先生のお話しがあった様に
「食事でとる油(コレステロール)の摂取制限をなくす。」
という趣旨の内容が、2015年、日本動脈硬化学会から発表されました。
反対に油を控え過ぎると免疫力が低下したり、肌が乾燥しやすくなったりといった悪影響もあります。
健康や美容のためには、油は適度に摂取する必要があります。様々な種類の油をうまく選んで摂取して、健康に役立てましょう!
MCTオイル(中鎖脂肪酸)
MCTオイルのMCTとは、中鎖脂肪酸:Medium Chain Triglycerideの頭文字です。
MCTオイルはダイエットに効果的な油として、医療や美容の分野で注目を浴びている油なんです。
シリコンバレーのIT起業家がMCTオイルダイエットを実践し成功したことで、「シリコンバレー式ダイエット」などと呼ばれて、世界的な話題にもなりました。
ご存知の方もいらっしゃると思いますが、油は脂肪酸という物質で構成されています。
脂肪酸は、炭素が連結する長さによって、長鎖脂肪酸や中鎖脂肪酸などの種類に分けられます。
家庭料理でよく使われるサラダ油やオリーブ油などの植物油は、主に長鎖脂肪酸でできています。長鎖脂肪酸は、静脈やリンパ管を通って肝臓や筋肉・脂肪組織などに運ばれ、皮下脂肪や内臓脂肪として、そこに貯蔵されます。
そして、肝臓内のグリコーゲンが不足してきた時点で分解され、ゆっくりエネルギーとして消費されます。
長鎖脂肪酸は必要に応じて消費されるため、体に脂肪としてたまりやすく、太りやすい脂肪酸なんですね。
一方の中鎖脂肪酸は、ココナツやパームヤシ・牛乳・母乳などに多く含まれています。
MCTオイルは、天然の中鎖脂肪酸100%でできている油です。
MCTオイルが体内にケトン体を作り出し、やせやすくする
中鎖脂肪酸をとりつづけると体内でケトン体が作られ、それがやせやすい体質へと導いてくれます。
ケトン体について、できるだけ簡単に説明します。
私たちは普段、米や麦・砂糖などに多く含まれる糖質から作られるブドウ糖を主なエネルギー源として活動していますが、ブドウ糖とは別のエネルギー源を作り出すしくみも備わっています。
そのエネルギー源が、ケトン体です。
一番のエネルギー源であるブドウ糖が不足して枯渇状態になると、体内の脂肪を分解してケトン体を生成し、主力エネルギー源として自動的に利用します。
中鎖脂肪酸は体にブドウ糖が十分に存在するときでも、ケトン体を作り出す性質を持っています。
しかも、中鎖脂肪酸は一般的な植物油の主成分である長鎖脂肪酸に比べて、約10倍もケトン体を効率よく作り出せるのです。
中鎖脂肪酸100%のMCTオイルをとれば、ケトン体がエネルギー源として使用されます。
糖質を制限する食事法と組み合わせることで効率よく脂肪が分解され、さらにケトン体が増えるというわけです。
ケトンが増え、体内の脂肪を燃焼してエネルギーに変換するようになれば、効率よくやせることができます。
さらに、ケトン体には満腹中枢を刺激して食欲を抑える働きがあるので、空腹感も感じにくくなるのです。
MCTオイルをうまく取り入れて痩せ体質にしたいですね。
より効果的にMCTオイルを使う方法などは武藤式99マスダイエットで詳しく解説しています。